UNV-1_fb41f1a9-54fb-4573-a51f-e8b0ce90fc8f-UNIVERSAL COIN

アンティークコイン投資-5

アンティークコインの歴史を知ると未来が見える
「都市崩壊」と「通貨リセット」

【目次】


*はじめに

*第一章:2600年間のコイン史が語る「1000年の空白」の意味を読み解け!

*第二章:世界史は“欲”のサイクル(思想→実行→リセット→停止→思想)で表される

*第三章:これから起こるリセットは「全都市崩壊」と「通貨リセット」 


 

 



*はじめに


 

ユニバーサルコインの西村です。

 

 約2600年前から始まった貨幣(金貨・銀貨)は、その時代、その地域に、その国家があった歴史の証明となる為に、考古学的にも非常に重要な意味合いを持ち続けています。

その希少性と歴史的価値からアンティークコインの価格は下がる事を知らず(短期の上下は勿論ある)近代のアンティークコイン市場が始まったとされる18世紀後半以降(古くは古代ローマ帝国2000年前時代から)、ずっとその価値を見出し続けています。

→現代のアンティークコインの具体的価格変遷はこちらの記事を参考

そして、そのコインのデザインのほとんどは、国王の肖像画や紋章が描かれることが多いことから、コインの歴史をカタログや実際のコインを収集していくと、必然的にその歴代の国王の歴史を見ていく事になります。そしてそれは国王だけではなく国家、さらに隣国の国家、その国家の歴史変遷を俯瞰的にみていく事になります。

さらには、国家・国王の歴史とは、統治者の歴史である為に、その国王や国家が発行したコインの背景となる社会や秩序背景を想像していくと、必然的に

 

統治(支配)する者と、される者との関係図

 

(コインとは時の支配者が人民に信用させたモノである)になり、その社会秩序がどうであったか?を俯瞰することになります。

よって、膨大なコインの歴史を辿っていくと、社会体制の様々な視座による俯瞰的な歴史が見えていく事になるわけです。

勿論、そういった視座で見なければ、ただただ近視眼的にコインのデザインなどの短期的な一面だけしか見えてきません。

 

本ブログでは、この

コインの歴史を俯瞰的にみていく事で、今まで誰がどのような思いでどんな社会を作ってきたのか?

そして今後の社会はどうなっていくのか?

を見ていきたいと思います。

 

そして、この歴史の未来予測を今2020年代に実施することの意味は、統治者たちがGREAT RESETという言葉を使っている意味の理解として、私たちが今後生き抜く為の糧となると信じています。

 

歴史の流れになる為に、少々長くなりますが、今後の未来を見据える為に、じっくりとお付き合い頂ければ幸いです。

 

目次へ戻る

 



*第一章:2600年間のコイン史が語る「1000年の空白」の意味を読み解け!


 

 

2600年間の世界をザックリと(省いている国々は勿論多数あり)表してみます。

そして、この世界の流れを俯瞰しながら、以下の軸で見ていきます。

                         

  1. 「信用」という軸からみる流れ
  2. 「宗教(キリスト教)」という軸からみる流れ
  3. 「高額コイン」という軸からみる流れ
  4. 「人口の多い都市変遷」という軸からみる流れ

                         

 

1.「信用」という軸からみる流れ

コイン=お金とは、

「時の支配者が人民に信用させたモノ」

です。※持論です

信用させる側と、させられる(従う)側とに分かれます。それが2600年以前はゴールドであったり、中国では貝殻であったり、作物であったり・・・現代に近づくと、紙幣になったり、電子情報になったりと姿かたちは少しずつ変わりますが、「時の支配者が人民に信用させたモノ」であり続けているわけです。

その信用させる側が、何を担保に人民から信用を得ていたか?という軸で歴史を俯瞰すると、このようになると私は考えています。

 

※詳しくは定例のセミナーなどで解説していますが、簡潔に以下に列記します

 

―1st Stage-

B.C600頃に生まれたこの貨幣(金・銀の重さと形状を統一したもの)

から、ギリシャの圧倒的な学問・知識レベルの向上という背景がありながら、ギリシャ・ペルシャ他隣国各国がこのコイン(貨幣)という革命によって、コインそのものへの信用力によって経済発展していきます。

 

―2nd Stage-

“偽物”や“粗悪品(鉱物の含有量の低下)”に悩まされながらも、圧倒的な力とカリスマ性をもったアレキサンダーによって、

国王の肖像画が描かれたコインは絶対的な信用を生む事になります。

 

―3rd Stage-

古代ローマ帝国SPQR体制によって、各皇帝達の肖像画が描かれたコインは広く普及し、大きな経済発展を生みました。しかし、欲望の解放とも言うべきこの時代の先には崩壊が待ち受けていました。ハイパーインフレなども経験しながらも、最終的に国家の信用は皇帝・コインには支えられず、宗教=キリスト教に委ねられることとなります。

そして、長く(1000年以上)この宗教による信用によって、国家体制は大きく変わり、逆に秩序ある安定の時代となっていったのです。

 

―4th Stage-

ヨーロッパ中が宗教・民族・老若男女関わらず殺し合いとなった30年戦争から1648年の平和条約=ウェストファリア条約からその体制下で、語られた思想=啓蒙思想

秘密裏に語られなければならなかった環境下で活躍した秘密結社フリーメイソンのネットワークから世界中の有識者層が次なる世界を見つめていました。

 

―5th Stage-

18世紀末、イギリスの一部産業の機械化から始まった産業革命は、「資本」を絶対とし、マネー・金融システムの構築と共に、資本絶対主義となっていました。

マネーの形は、貨幣であることも、ゴールドであることも必要はなく、紙幣→電子情報へ姿形を変え、今に至ります。

 

2.「宗教(キリスト教)」という軸からみる流れ

ユダヤ教から派生したキリスト教、イエスが語ったとされる伝えを体系化し聖なる書物=聖書とし、古代ローマ時代から人民たちに大きな影響力を及ぼしていきました。AD330年頃のコンスタンティヌスⅠ世による古代ローマ帝国のキリスト教容認から国教としたキリスト教は、SPQR体制=ローマ教皇が絶対的な権力を持つというシステムにて、中世まで長く安定をしていました。

しかし、更に兄弟宗教であるイスラム教の台頭もあり、さらにはカトリックによる腐敗が顕著になり始めた14-15世紀頃から反カトリック=プロテスタント運動が盛んになります。

その少し前、ルネッサンス(再生)=ローマの再生を訴えた運動が盛んになり、“自由”“欲”の解放が徐々に表れていく時代に移り変わっていきます。ウェストファリア体制下ではカトリックの権力は衰え、プロテスタントによる反乱(フランス革命)、独立、建国(アメリカ)が相次いでいきます。

その後プロテスタントによる資本主義が世界を席巻しますが、彼らもまた、キリスト教の教えとされる禁欲・人殺しは禁止と口では言いながら、欲の限りを尽くし、戦争もやりたい放題という矛盾が生まれ続け、今に至ります。

 

3.「高額コイン」という軸からみる流れ

世界の高額コイン、そしてバリエーションの豊富さを見ていくと、明らかに大きく二つの時代に分かれます。

1つ目→B.C600頃~古代ローマ帝国AD400年頃まで
2つ目→AD1400年頃~現代

この間AD400-1400年の約1000年間(空白の1000年間)にコインが無いわけではなく、事実世界高額コインにウマイヤ朝のAD724年頃鋳造された4.27gのディナール金貨はアメリカ以外で世界最高額で約4,000,000USD2019年に落札されています。

オークション手数料20%、消費税が仮に10%だったとして、為替150円=1ドル 計算だと・・・79200万円!!!

 

しかし、バリエーションという意味ではこの時代、このイスラム世界では正直乏しい、、、

 

◇1つ目→B.C600頃~古代ローマ帝国AD400年頃まで

この時代の高額コインは

パンティカパイオン(現在のウクライナ周辺)の9.12gのスターテル金貨


4,860,000USD2023年に落札されている。上記同条件でいくと約96000万円!!!

 

ローマのブルータス アウレウス金貨


3,480,000USD2020年に落札されている。同条件でいくと約68900万円!!!

 

その他にも多数の数億円、数千万円のコインがあり、ギリシャ世界、アレキサンダー、エジプト、ローマ帝国、約1000年間の地中海沿岸に様々な国々のコインが存在し、それが今も残っているというロマンに世界中の人々が熱狂するわけであります。

 

◇2つ目→AD1400年頃~現代

ルネッサンス以降、コインの幕開けとも言うべき時代は1400-1500年頃から非常に面白いバリエーションがある。神聖ローマ帝国からオランダ、イングランド(イギリス)、フランス、スペイン、ロシア、1800年頃の産業革命であり紙幣が主流となっていく時代まで(1900年頃)各国様々な特徴のあるコインが存在している。

1642年神聖ローマ帝国 フェルディナンドⅢ世10ダカット金貨


1,120,000USD 2020年落札 (22100万円)

 

1511年マキシミリアンⅠ世7ダカット金貨


500,000USD 2008年落札(9900万円)

 

1688年レオポルドⅠ世10ダカット金貨


411,000USD 2018年落札(8100万円)

 

↓↓ 詳細を電子版カタログで見てみる 
button_ecatalog-free-UNIVERSAL COIN

 

そう、このように明らかにAD400-1400年頃に空白の期間とも言うべき時代があるわけです。

 

 4.「人口の多い都市」という軸からみる流れ

時代別、世界の最大都市(人口)の流れは以下の通り

時代           人口(万人) 都市名
BC500年 20            洛陽
BC300      48             カルタゴ
BC100      69             アレキサンドリア
AD0           87             ローマ
AD200      110          ローマ
AD300      89             ローマ
AD400      79             ローマ
AD500      47             イスタンブール(コンスタンティノープル)
AD600      49             洛陽
AD800      78             西安
AD1000    119          バグダード
AD1250    32             杭州
AD1500    67             北京
AD1600    70             北京
AD1650    69             イスタンブール(コンスタンティノープル)
AD1700    68             東京
AD1750    90             北京
AD1800    110          北京
AD1850    230          ロンドン
AD1900    650          ロンドン
AD1950    1500        ニューヨーク
AD2000    3200        東京
AD2020    3700        東京

 

客観的数値だけ見る限り、古代ローマ帝国のローマが100万人を超えていたAD200年頃から、AD1000イスラムのバグダード119万人以外、1700年代まで一度も100万人を超える都市は存在しなかったのです。

逆に1800年以降の人口爆発的増加が異常値であるが、これは別章で注目していきたいと思います。

ここでは、古代ローマが帝国として存在していた時代を過ぎると、最大人口120万人もいた都市ローマでも5万人にも達しないただの農村になってしまい、それがずっと続いていたという事が分かります。

そして、その都市ローマを超える都市国家はイスラム以外産業革命の1800年までは一度もなかったという事が分かります。

 

(まとめ)

 以上、4つの軸からみていくと、“空白の1000年間”と言われる時代は、キリスト教カトリックによって古代ローマの技術革新や人々の欲望は抑えられ、ある意味秩序の保たれた安定した時代であったという事が想像できます。

そして“都市”が無いという事=世界は小さな単位の集落、町が点在し、自給自足に近い生活(勿論、電気もガスも車もなく物流網もあっても狭い)をしていたと考えられるわけであります。

空白の1000年を過ぎた1500年前後の時代から、イングランド、フランス、ドイツ周辺では希少なコインなどが多く発行される時代になりますが、“都市”という意味合いでは人口30万人以上の都市がヨーロッパに出現するのは1610年頃のパリ、遅れて1625年頃のロンドンくらいで、特にドイツに至っては5万人もいない“都市”とは呼べない集落の集まりでありました。

また、現在社会で“地産地消”という取り組みがしばしば取りあげられますが、まさにローマ都市の崩壊後、世界は約1400年間(産業革命1800年以降まで)もの間、ほぼ地産地消しかない、小さな集落の集まりが世界中に点在していただけであったという事が分かります。

 

目次へ戻る



*第二章:世界史は“欲”のサイクル(思想→実行→リセット→停止→思想)で表される


 

2000年前の古代ローマ帝国の繁栄と衰退、そしてその後の空白の1000年間

この歴史の流れの意味とは!?

「過去から未来を予測せよ」という言葉の通り、今後の現代社会を予測するうえで、非常に重要です。

この国家の繁栄と衰退には必ず理由と背景があります。

 

繰り返される流れ 第一弾はギリシャから始まる

年表の左側をご覧いただくと分かる通り、古代ローマ帝国の繁栄は、その数百年前のギリシャ学問による思想・思考があり、社会の繁栄という実現が起きています。

これは、プラトン・ソクラテス・アリストテレスという3代哲学者(文学者)の約100年に渡る英知の結晶はB.C336にギリシャ学問を学んだアレクサンドロスⅢ世によって広大な領土を統治、その後の部下たちによって広く長く、約300年に渡って国家を統治していきました。

それまでコロコロ変わる国家、統治者、制度・・・秩序の欠落から人口も増えず経済も発展せず、技術革新が進まない時代が長く続いていたわけです(勿論エジプト・ペルシャなど強国は存在していたが)。それが、哲学=フィロソフィーをベースとした学問によって、倫理、道徳などから建築、戦争、貨幣システムまで広く深く思想・思考的に成長していたギリシャ時代があったからこそ、古代ローマ帝国がここまで進化できたわけです。

そしてローマは大きく技術発展し、温度管理の大浴場から、現代でも建築が困難な建物や、道路交通網などなど、ハード面では輝くローマ帝国が広大な領土で見事に作り上げられたパクスローマナの時代となります。

まさにギリシャで“考え考え考え”抜いてきた内在する力が、解き放たれ、見事に形となった!流れであったという事です。

その後、古代ローマ帝国は衰退、滅亡していきますが(SPQR体制は維持)、ちょうどAD330頃コンスタンティヌスⅠ世が皇帝となった時代に大きな転換を迎えます。

皇帝はローマから離れ、コンスタンティノープルに遷都、移り住んでしまうのです。

更に歴代の皇帝たちが迫害していたキリスト教を認めるなど、明らかにそれまでのローマ帝国の流れを断ち切る行為に及んでいきます。

→この時の詳細はこちらの動画もご参考に

その後のローマ帝国は、ご存じの通り、東・西に分裂しSPQR体制は元老院→ローマ教皇(バチカン)と姿形を変えていきます。キリスト教を国教としていくローマは、その宗教の特性か=欲を禁じる傾向にある事からも、それまでのローマの技術・進化は止まっていきます。

人・者・金の流れが止まっていく

 

=経済発展の停止です。

 

これは現代の資本主義社会をまさに生き抜いてきている私たちから見ると、善悪で言えば“悪”に値するかもしれませんが、この資本主義という人々の欲望を解放した結果に、人々の疲弊や限界、苦悩、不幸という膿が生まれていったその果てにコンスタンティヌスⅠ世の行動があり、欲を抑制し、技術発展を止め、都市社会を放棄し、小さな集落単位での自給自足に近い形での生活を人々が必然的に求め、秩序ある、当時の人々が求める豊かな生活が新たに始まっていったという事が言えると思われます。

「コイン」「歴史文献」いずれもこの約1000年間は、はっきり言って何も無いと言ってよいほど、他の時代と大きく異なり、静寂の期間です。(※勿論イスラムの台頭、他地域でのモンゴルや十字軍の遠征という戦争などはあります)

コイン史などではこの期間を暗黒の1000年などと比喩したりすることもありますが、それはどの物差しで測るか!?によるわけです。

欲にまみれ、人の死が当たり前になり、行政の汚職や国家への信用の低下、そして技術革新の限界や国家の衰退といったベクトルは人民に大きなモチベーションの低下→そんなポジティブな言葉ではなく、完全に疲弊し「もう、こんな国家、生き方は嫌だ・・・」という人々の想いが増幅していった事でしょう。

その結果、ローマを離れ、広大で自然豊かな土地で自給自足の生活を営む。キリスト教を信仰し、神を崇め、欲を制限し、秩序ある生活が続いていく事になったわけです。

 

事実、ローマの人口は

AD200頃のピーク時期約120万人

AD400年頃(帝国分裂時)には70-80万人

AD510年頃には5万人程度

になったと推測されています
(※ローマ帝国時代の人口は各種文献に数値の乖離がある為にあくまでも予測)

そして、この5万人以下の都市?集落ローマはそのまま1800年代までずっと続いていく事になるわけです。

 

繰り返される流れ 第二弾はルネッサンスから

14世紀イタリアから始まったとされるルネッサンスは絵画や文化の復興と言われるが、そもそも言葉の意味合いは、「ローマの再生」です。

1000年間の禁欲を続けてきた民達(ローマ教皇は例外か!?)が、ローマ教皇の言動に対しての疑問や不満(十字軍遠征など)から始まり、人々の心は、静から動へ移っていく事になり、“欲”の解放へ徐々に徐々に動いていく事になります。

しかし、社会体制自体は完全なるキリスト教統治(SPQR)。司祭、教皇が腐敗していようが権威は権威。そのキリスト教(カトリック)に反対する勢力プロテスタント運動が盛んになり、最終的に1618年~48年の30年戦争でヨーロッパ中を巻き込む、国家、民族、老若男女関わらずカトリック以外は殺せ!という凄惨な殺し合いという戦争が起きた後、1648年からのウェストファリア体制時(世界初の多国籍での平和条約)に人々は、今後の生き方、思考、社会体制の在り方を有識者たちが集まり徹底的に語り、考えていく事になります。

これが近代フリーメイソンの始まりであるわけです。

この時代の思想は啓蒙思想と呼ばれ、ヨーロッパ中の政治家、有識者層の間で中心的な思想となっていきました。現代のSDGSなどの取り組みなどと同じようなものと捉えると分かりやすいかもしれません。

その後、フリーメイソンのネットワーク(ロッジ)はヨーロッパのみならず、アメリカ、アジアと世界中に広がっていきます。この当時の覇権関係は、カトリック(ローマ教皇)/プロテスタント、フリーメイソン/ローマ教皇、この関係図に各国王・諸侯たちが民達からの信認を得る為に画策するという構図になっていたわけです。

この関係図に割って入っていったのが・・・とあるユダヤ人であったわけですが、、、

どうもこの話を語ると陰謀論と言われる事があるので、割愛します。

時代はグレートブリテン(イギリス)の綿産業が実質植民地化されていたインドの綿製品に勝てるように画策したのが、「機械化」=「産業革命」です。

そしてこの産業革命は、先に莫大な資本の投下が必要である為、必然的に資本家が永続的に優位になる事を意味します。更にこの時代は、貨幣システムが金・銀素材による“金貨”“銀貨”だけではなく、それらを担保とした紙幣の流通、更には株式・債券市場=金融市場もロンドン、オランダなどで盛んになってきた時代=“より”一層資本家が永続的に優位になる仕組みが整ってきている時代です。

彼らは、このマネーシステムによって、国家間の戦争、侵略、統治、各種産業開拓をものすごいスピードで、且つ世界中で実施していく事になります。

 “欲”の解放

 です。

これによって、各種産業が機械化され、技術革新が進み、人々の手にはマネーが入るようになり、道路網の整備と共に馬車から電車、自動車への都市に必要な要素の開発、といった完全なるプラススパイラルに入っていき、ロンドン、パリを筆頭に爆発的に人口が増え、都市化が進んでいく事になります。

その後は皆さんもご存じの通りです。

現代、人間社会は各種技術革新が進み、スマホでほぼ便利な生活が出来、インターネットの環境整備から医療、交通、食、AIDNA改変にまで・・・

そして金融・マネーシステムは人々の“欲”を“強欲”と換えられるもので、そしてそれは完全なる貧富の格差が広がり続けるしかないシステムによって、この約100年程経過してきているわけです(1913年のFRBの設立が一つの起点)

特にこのマネーシステムは彼らにとってはお見事です。

金貨銀貨といういわゆる重商主義というマネーの総量に制限・限界があった時代から、民間・中央銀行による紙幣と電子情報の発行によって=信用創造 市場(金融関係者)が要求すればマネー量を増幅させることが出来る。そしてそのマネーを生み出す労働(生産・サービス)は労働者が行いますが、生み出されたマネーの源泉は企業の株主に返還される。そして世界の企業のほとんどの株主を辿っていくと、ブラックロックとヴァンガードグループになる。

よって、このマネーシステムはこの会社の株主たちの為にある、と言えるわけであります。

では、その株主とは!?

  

目次へ戻る



*第三章:これから起こるリセットは「全都市崩壊」と「通貨リセット」


 

①全都市崩壊

2020年代の今はまさに“欲”が解放され続けている時代であることが、第二章のように2000年間以上の歴史を大きく俯瞰して見てみると良く分かると思います。

そして、この“欲”の解放の先には、欲の制限があった事が第一弾の歴史の流れでした。

それは、ローマ元老院、皇帝、人民、それぞれの立場の人々の帝政で300年間もの間、“欲”はさらなる欲を求め、そして暴走し、崩壊に向かっていきます。人々はこの“欲”社会に疲弊していきます。

実際、ローマの人口はピーク時期AD200頃を境に減少していきます。この頃は経済的にもハイパーインフレを経験したり、都市(人が往来する)だからこその疫病が度々流行するなど、人々の生活に“疲弊”が見えてくるようになります。帝国の領土最大化となった事を維持し続ける時代でもあり、完全に「成長」から山を越え「維持~後退」という時代です。

 

その後、各皇帝達は様々な策を講じ帝国の維持に努めますが、元老院の利権、派閥、民衆の暴走などなど、人々は自己の欲に固執したまま、帝国は衰退の一途を辿っていきます。

そして、こうした欲まみれの人間社会に嫌気がさしたのでしょう、コンスタンティヌスⅠ世はローマを離れ、コンスタンティノープルに遷都、キリスト教も認め、完全に流れは“欲”の制限であり、“人間の幸福度の物差しを換えた”わけです。

ローマはこうした様々な理由から人口減少がかかり、インフラ整備が間々ならず、帝国のネットワークが崩壊します。このネットワークとは“物流”の崩壊。

よって、食糧生産が少なく人口の多いローマ都市は食糧不足となります。

人々は必然的に地方へ移り住んでいく事になります。

結果、第二章①で記述した通り、

事実、ローマの人口はAD200頃のピーク時期約120万人ほどであった人口はローマ帝国分裂時のAD400年頃には70-80万人、AD510年頃には5万人程度になったと推測されている(ローマ帝国時代の人口は各種文献に数値の乖離がある為にあくまでも予測)

そして、この5万人以下の都市?集落ローマはそのまま1800年代までずっと続いていく事になる。

・・・と、完全に都市は崩壊したわけです。

この帝国後半に至る様は、様々な理由は語られるものの、根本的な要因は人々の“欲”による限界です。“偽り”“無理”“疲弊”そんな言葉が人々の心を蝕んでいた結果が様々な衰退減少を起こしていったと考えられます。

この“偽り”“無理”“疲弊”・・・
東京に在住の皆さんに当てはまりませんか!?

「いや、私はそんなことは無い!地方から出てきて東京ライフを楽しんでいる!」という人

「ずっと東京に住んでいて快適!何をするにも便利で、不満は・・・無い!?」という人

本当にそうでしょうか?

毎日の満員電車、物価は何故か上がり続け賃金は上がらない、家賃が高くて本業だけではやっていけない若者、ネットでなんでも物は届き食べ物もネットでだけど味のしない野菜達、週末は家族で遠出をし自然を満喫だけど大渋滞、自己成長の意思が強い人たちが集まって充実ではありつつも皆何かにせわしい、金融詐欺にあう人々、持ち家は夢のまた夢・・・

過去の私がまさに上記の通りであったわけですが、今その洗脳から解き放たれてみると、それは全てが虚像で、全てが無理で、全てに皆疲れ果てている・・・。

その事実に目を向けたくないから、必然的に様々な癒しサービスを受けながら、なんとか生きている。ネガティブシンキングはしたくないので、その自分の生活が楽しい!と思うように自分で自分を律している。

日本では1850年以前、世界でも1800年以前、いわゆる産業革命前の時代

スマホは無い、Google先生もいない、ガソリンも車もない、コンビニもない、無いないだらけです。しかし美味しくて新鮮な野菜・魚・肉は近所の商店に地元のものが、季節に応じたものがいつもありました。熱は焚火や炭を使った素材の味がしっかりとした美味しくて安全な食でした。人口は今の1/10程度、何をするにしても余裕がありました。家族の絆、地元の人々との交流・絆があり、皆笑顔で時に厳しく日本人のアイデンティティがしっかりと受け継がれていました。

食が安全だからこそ、病気になる人も少なかった。事故や原因不明の病などで死んでしまう人は少なくなかった(自然の淘汰)。

今、本当に都市に住んでいる人は、そこに住んでいる事が幸せで豊かなのでしょうか?

ローマ都市が完全に崩壊していく大きな要因は・・・

インフラの崩壊

物流が途絶えてしまったわけですが、現代に置き換えると、ガソリンや電気。これが供給されなくなると都市は完全に崩壊します。現実的に都市に人が住むことが出来なくなるわけです。

そんなことが起きるわけがない!?という人が大半だと思いますが、ご存じの通り日本にはガソリンはありません。輸入に頼っているガソリン、種子、化学肥料他様々なモノが途絶える事は、現実的に十分にあり得ます。

 

要因の一つは“戦争”

第二次世界大戦が開戦した大きな一つのきっかけは通称ハルノートによる原油の輸入禁止であった事は全日本人がご存じの通り。

 

もう一つは“パンデミック”

コロナパンデミックで様々なモノが輸入されなくなりました。あの時は生産自体が出来なかったという事がありましたが、パンデミックで物流が途絶えるという事は経験済みですね。

 

もう一つは“災害”

現在日本では南海トラフや富士山の爆発、東京直下型地震のリスクが高いという事で、東京は世界で最も危険な都市としてイギリスロイズ社からも出ています。

災害が起きた時にスーパーの棚からモノが無くなった・・・という経験をしてきている私たちは、今後の災害では、これ=物流の崩壊が永続的に起きないことを願うばかりです。

 

2020年代の今は、“それ”を知っている人々からすると、間違いなくローマ帝国末期の頃と同じである・・・

と感じるわけです。

 

今後、世界がどうなるかは誰にも分かりませんが、WORLD ECONOMIC FORUMでは、2020年頃から「GREAT RESET」という言葉を一つのテーマとしています(2021年のフォーラムのテーマでした)

1700年前にコンスタンティヌスⅠ世が起こしたGREAT RESETは現代社会に起きるのか?

1700年前は約50-100年をかけてローマ都市が農村となっていきましたが、現代はもっともっと早い気がします。

2050年(約25年後)までに東京・世界中の都市はどうなっているか?

人々の意識が変わったタイミングで、一気にこの流れが来るように感じているのは私だけでしょうか!?

 

②通貨リセット

こうした都市崩壊がどのタイミングでどのように起きるかは誰にも分からないものの、この崩壊は100%「通貨リセット」が起きます。

まず、金融が大崩壊を起こします。

✓東京や都市の土地の価値を担保としている(直接・間接)金融商品は世界中にどれだけあるでしょうか?

✓都市機能だからこその様々なビジネスが主となっている金融商品は世界中にどれだけあるでしょうか?

✓原油に制限がかかっている事を想定すると、原油を使っている製品・サービスとなっている金融商品は世界中にどれだけあるでしょうか?

100%金融は崩壊します

全てのモノ・サービスの価値が変わるわけですが、一気にそうなるか?徐々にそうなるかは不透明なものの、その間に金融が大崩壊し、その結果、国家の現在のマネー・債務システムが成立しなくなり、法定通貨への信用失墜となる。いずれにせよ、大半の企業が成り立たなくなる=失業率が爆発的に上がる という事が想定されるので経済・社会が大混乱となることは間違いありません。ですから理由は何だったとしても、

現在のマネーシステムはリセット

円→新たな通貨単位に、そしてシステムごと変わる

これが極普通に考えられる事です。

 

その時、国家がどうなっているか?の想定が難しいですが、人々は住むことに意味のない(様々な意味でリスクが高い)都市から離れ、地方の集落で地産地消、半自給自足的な新たな生活をスタートさせていく事になります。

国家の体制・基盤が揺らいでいる事を想定すると、歴史的に考えられるのが1648年前後の神聖ローマ帝国領土での事が挙げられます。

1648年がウェストファリア条約、それ以降がウェストファリア体制であったという事は前述しましたが、これ以降これ以前も神聖ローマ帝国はローマを首都としていたものの、基本的に領邦化した各地方地方の集合体であったわけです。その地方での権威が1648年以前と以後では後半のほうが地方での権威が強くなり、皇帝の権威が下がったという構図がコインを見ていると良く分かります。

 

↓↓ 詳しくはカタログ(ハプスブルグ・ドイツ)を参照 
button_ecatalog-free-UNIVERSAL COIN

 要は、地方の利権が強くなっていく様が見れるわけですが、今後都市が崩壊し、地方へ移り住んでいくと、このような利権構造になっていくものと思われます。

世界全体では、「新世界秩序(New World Order)」と言われたり、WHOが何故か世界をリードしていこうなどの動きがありますが、それはもしかしたらAD400年後の社会体制をみるように、確かに絶対的なリーダーであり、統治システムは誰かがいるものの(過去はローマ教皇、現代は?)、人民たちは地方地方でその小さな集落の中で自給自足の生活を豊かに営んでいる。そんな社会がやってくるかもしれません。

その時に、使われる通貨として想定されるのが、その集落単位での地域通貨です。

私たちは、既にこれらの事を想定し、集落の中では地域通貨を

そして、外部との通貨交換を円や未来の法定通貨ではなく、アンティークコインを活用しようとしています。

ゴールドでも紙幣でもコインでもなく、アンティークコインである理由は・・・

→セミナーで!

 

目次へ戻る