アンティークコインのご紹介-あのコインも・・・W. Wyon (ウィリアム・ワイオン)デザイン-UNIVERSAL COIN



あのコインも・・・
W. Wyon (ウィリアム・ワイオン)デザイン


ウィリアム・ワイオンは、イギリス王立造幣局(ロイヤルミント)の主任を務めた人物です。

世界で一番有名といっても過言ではないあの400枚限定記念金貨
「ウナとライオン」のコインをデザインした人物でもあり、
有名なコインコレクターの1人でもありました。

彼は1795年にイギリスのバーミンガムで生まれ、その後ロンドンへ移り、1828年から1851年の亡くなるまでの間に、イギリス王立造幣局の主任を務めました。

その間に、上記ウナとライオンを始め、様々なイギリス貨幣のデザインを考案。

1838年には英国王立芸術院の学会員にも選出。
イギリス貨幣の歴史に多大な影響を与えた人物です。

ウィリアム・ワイオン 
彼の息子レオナルドによるスケッチ


王立造幣局博物館の記述によりますと、「イギリスの硬貨コレクターの何千もの人が、英国の硬貨のためのデザインを制作してきた最高級の彫刻家3名を挙げてくださいと言われたら、ウィリアム・ワイオンは誰のリストにも入ることでしょう。」との記載があります。

1816年から1851年にかけての彼の素晴らしい作品の中には、1817年のスリーグレイセス(三美神)パターンクラウン、1820年代のブリタニア、ジョージ4世のシリング、1839年発行の有名なウナとライオンの5ポンド金貨等があります。

1847年にはファッショナブルなゴシック様式の胸像が登場し、その年の贈呈用のクラウンに採用されました。

晩年は、1851年に世界初のロンドン万国博覧会配布用メダルのために、女王と王子をともに描いた肖像画を完成させました。

 

1826 George IV 5 Pound



英国 1826年 ジョージ4世 5ポンド金貨
発行枚数150枚と非常に少ないため、滅多に市場に出てこない奇跡の1枚。
ヴィクトリア女王の「ウナとライオン」の発行枚数が400枚であることを考えると、さらに貴重な1枚と言えます。
ワイオンデザインの初期のデザインではありますが、裏側の紋章とヴェールの精巧さと美しさは、約200年前に作られたとは思えない華麗なデザインです。


1831 William IV Coronation Medal



英国 1831年 ウィリアム4世 戴冠記念 金メダル
1831年9月8日にウェストミンスター寺院で執り行われたウィリアム4世の戴冠式を記念して発行された金メダルです。
「BRITISH HISTORICAL MEDALS VOLUME 1」によりますと、金メダルは1203枚発行された内、238枚が溶解されており、965枚が残存しているとの記載があります。
同文献によりますと、このデザインを作成したワイオンは、報酬として105ポンドを受け取ったと書かれております。

1839 Victoria “Una&Lion” 5 Pound



英国 1839年 ヴィクトリア女王 ”ウナとライオン” 5ポンド金貨
1839年に発行された「ウナとライオン」デザインのコインは、“世界で一番美しい金貨”とされ、今日、アンティークコインを代表とする世界の一枚であり、コレクターの憧れの1枚とされています。
女王の築く国家の繁栄を願い、“「ウナ」=ヴィクトリア女王、「ライオン」=英国”を表現しています。ちなみに、「ウナ」とは、英国詩人エドモンド・スペンサーの著作『妖精の女王 The Faerie Queene』の登場人物です。
こちらも合わせてご覧ください。



1847 Victoria “Gothic Crown” Crown



英国 1847年 ヴィクトリア女王 ”ゴチッククラウン” クラウン銀貨
ヴィクトリア女王は、18歳という若さで君主となり、63年という長き在位期間の中で、大英帝国の全盛期を支え続けた人物です。このクラウン銀貨は、ヴィクトリア女王の即位10周年を記念して発行されました。
数ある世界の大型銀貨の中でも、ひときわ見栄えがする美しいものであるためコイン収集家の間では人気が高く、“世界で最も美しい銀貨”との評判が高い逸品となります。

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1851 Victoria and Albert EXPO Medal



英国 1851年 ヴィクトリア女王とアルバート王子 万国博覧会記念 銅メダル
世界で最初の国際博覧会・ロンドン万博の為に制作されたメダル。
ロンドン万国博覧会は、ロンドンのハイドパークで1851年5月1日より10月15日まで開催された国際博覧会。水晶宮(クリスタルパレス)博覧会とも呼ばれています。
ヴィクトリア女王の夫であるアルバート公は、自ら融資したこの博覧会の熱心なプロモーターとして活動しました。ロンドン万国博覧会は186,000ポンドの利益を生み、ヴィクトリア&アルバート美術館、サイエンス・ミュージアム、ロンドン自然史博物館を設立する為に使われました。


余談ですが…



英国 1840年 ペニーブラック 切手



ペニーブラックは、1840年に英国において発行された世界最初の郵便切手の通称です。
バースのパーキンス・ベーコン・アンド・ベッチ社(Perkins, Bacon & Co)で印刷、1840年5月1日に英国郵政省から発行され、同月6日から使用が開始された2種類の切手のうちの1ペニー切手をさします。
因みに同時に発行された2ペンス切手は青色であったことから、「2ペンス・ブルー」と呼ばれています。

刷色は黒色で、図案にはヴィクトリア女王の横顔が印刷されています。この肖像は、当時の造幣局の彫刻部長だった、ワイオンが女王の市庁舎ご訪問記念に作成したメダルを基にして作成されました。

実は、こんなコインもございます。


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