コインで語る古代史第2章4 アケメネス朝ペルシア、パンティカパイオン貨幣

アケメネス朝ペルシア貨幣

ギリシャポリスが発展する頃、地中海沿岸の東側では遊牧民族イラン人が建国した”アケメネス朝ペルシア”が勢力を拡大し、著名なダレイオス1世の時代（B.C５００年頃）に最盛期を迎える。

”アケメネス朝ペルシア”がここまで拡大した理由の一つにやはり鋳造貨幣の存在がある。インドを征服した際、インダス川下流域から砂金をさんしゅつできることが判明したため、高額な税を割り当て、金を大量にかつ直接入手するようになった。

その金で大きな富を得ることで軍事力を拡大していった。

この一番遊目にな金貨が、このダレイオス1世　スターテル金貨である

前６世紀〜前５世紀　ペルシア　スターテル金貨
表面：槍を持った弓手
裏面：打刻（インキィーズ）面

この「ダレイオス・スターテル」は大王の名によるものではなく、古代ペルシア語の「ダリ（金）」に由来すると言われている。”重さ８.４g、純度９８％”（この量は、健康で成熟した雄牛１頭の一般的価値に相当するという説がある）

しかし、この鋳造貨幣は、平民にとっては非常に高額な価値であった為、そのほとんどが戦費として使われ、経済の流通としては使用されていなかったようである。

パンティカパイオン貨幣

パンティカパイオンとはタウリカ（現クリミア自治共和国）にあった重要な古代ギリシャの植民都市および港である（現ロシアおよびウクライナ・ケルチ）。

紀元前７世紀後期から紀元前６世紀初期にかけてミレトス人が建設した。紀元前６世紀から銀貨を中心に貨幣鋳造が開始されたと考えられている。

前３４０年ごろ　パンティカパイオン　金貨
表面：牧神パン（これは市の名前と語呂合わせであってロードス島のバラ（ローズ）、セリノスのセリノン、メロスのりんご（メロン）アイガイの山羊（アイクス）などのコインデザインに数多くの例が見られる。
裏面：グリフォン、古代ギリシャ文字「AΩNΠ」、グリフォンの足元には穀物の束（豊かな農産品を示唆したものか？）

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第3章1アレキサンダー帝国

【古代】コイン（貨幣）で語る古代史（ギリシア&ローマ）　入門編
第1章コイン誕生

 第2章1ギリシャ世界

 第2章2 アテナとフクロウ

 第2章3 イオニア、シチリア、コリントス貨幣

 第2章4 アケメネス朝ペルシア、パンティカパイオン貨幣

 第3章1アレキサンダー帝国

 第3章2アレキサンダー死後の時代

 第4章1古代ローマ帝国

 第4章2古代ローマ帝国・敵対強国カルタゴ貨幣

 第4章3古代ローマ帝国・ユリウス・カエサルの貨幣

 第4章4ローマ帝国建国・初代皇帝アウグストゥス貨幣

第4章5ローマ帝国・２代目ティベリウス帝の貨幣

 第4章6ローマ帝国・５代目ネロ帝の貨幣

 第4章7ローマ帝国・１３代目トラヤヌス帝の貨幣

 第4章8ローマ帝国・１4代目ハドリアヌス帝の貨幣

 第4章9ローマ帝国・２１代目カラカラ帝の貨幣

 第4章10ローマ帝国・コンスタンティヌス帝の貨幣

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【1-1】貨幣の誕生はユダヤそして日本にも大きく関わっていた！？ #リディア金貨 #世界最古の貨幣
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【1-2】人類の英知の結晶ギリシャからアレクサンダーによる世界平和
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【1-3】「アレキサンダー帝国」－「秦の始皇帝」－「日本」の関係をコインで辿る
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【2-1】ローマSPQR体制は2300年も続いているという意味
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【2-2】ローマの偉人が私達に伝えている大切なメッセージ　＜カエサル＆アウグストゥス＞
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【2-3】ローマの偉人が私達に伝えている大切なメッセージ　ネロ＆カラカラ帝
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【2-4】ローマの偉人が私達に伝えている大切なメッセージ　コンスタンティヌスⅠ世　※諸事情により一般公開はここまでと致します
https://youtu.be/oKvdbYSw5ZA